FRP02 ポスター④ 9月1日 14号館1421教室 10:10-12:10 |
PF 2.5GeVリングにおけるコヒーレント・シンクロトロン振動数の再測定 |
Updated measurement of coherent synchrotron frequencies at the Photon Factory 2.5-GeV ring |
○坂中 章悟,山口 孝明,山本 尚人(KEK) |
○Shogo Sakanaka, Takaaki Yamaguchi, Naoto Yamamoto (KEK) |
蓄積リングにおいて、ビームバンチがビーム進行方向に一斉に振動するコヒーレント・シンクロトロン振動数は、加速空洞のビーム負荷の状態に応じて変化する。PF 2.5 GeVリングでは、このコヒーレント振動数をビーム電流を変えて、また空洞電圧を変えて測定することで、興味深い現象が観測されている[1,2]。特に、ビーム電流一定で空洞電圧を下げた場合に、従来の理論では説明ができない振動のピークが出現する事と、beam Robinsonモードの周波数が理論値と大きくずれてくること、が実験的に見いだされている[2]。次は、これらの現象がなぜ起こるのか、またPFリングに特有な現象なのか、に興味が持たれている。ところでPF 2.5 GeVリングでは 、2023年夏の停止期間にローレベルRF系の更新が予定されている。そこで、更新前の2023年5月にコヒーレント振動数の再測定を行い、更新後に別の方法で測定する際に比較するデータを取得した。本発表では、今回測定した最新のデータを、過去に発表済みのデータ(測定日:2019年5月23日、2021年3月11日)と比較し、データの再現性について議論する。また、ビーム電流を変えた場合の測定については、過去の測定に比べて精度の高いデータが取得できたので、応答曲線の細かい構造など従来より詳しいデータ解析と議論を行う。 [1] 山口孝明他、PASJ2019, FRPI010. [2] T. Yamaguchi et al., Phys. Rev. Acc. Beams 26 (2023) 044401. |