THP041  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
超伝導RF電子銃のエネルギー測定のための90度偏向電磁石の製作と磁場測定
Manufacture and magnetic field measurement of 90 degrees bending magnet for superconducting RF gun emittance measurement
 
○植木 竜一,大澤 康伸,土屋 清澄,寺島 昭男,増澤 美佳,王 旭東(KEK),許斐 太郎(ミシガン州立大学)
○Ryuichi Ueki, Yoshinobu Ohsawa, Kiyosumi Tsuchiya, Akio Terashima, Mika Masuzawa, Xudong Wang (KEK), Taro Konomi (MSU)
 
超伝導RF電子銃は高電界加速および高繰り返し運転の両方が実現可能な電子銃であり、CW-FELへの応用など世界的に開発が進められている。KEKでは、ERLへの応用を目指して1.3 GHz、1.5セルの超伝導空洞とK2CsSBフォトカソードから構成される超伝導RF電子銃の開発が行われている。2021年までに超伝導RF電子銃2号機の製造および電子銃単体での性能試験が行われ、最大表面電場75 MV/m、最大表面磁場170 mTという高い値を実現した。現在、電子銃のビーム性能試験のための各コンポーネントの整備が進められている。ビーム試験の一つとして、電子ビームのエネルギー測定が予定されており、電子ビーム収束用の超伝導ソレノイド磁石を通過したビームを90度偏向させ、ビームモニターを使って測定を行う。90度偏向電磁石は、曲率半径100 mmとし、磁極の中心から±10 mmにおいて±0.5%の磁場精度が要求される。また500 keVおよび2 MeVのビームエネルギーでの試験が予定されているため、どちらのエネルギー領域にも対応でき、要求される磁場精度を実現するための偏向電磁石の設計を行った。2022年3月までに製作および磁場測定が終了した。本発表では、ERL用に開発された超伝導RF電子銃のエネルギー測定を行うために製作した90度偏向電磁石の設計と製作、磁場測定の詳細を報告する。