THP004  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
J-PARCメインリングの光学補正ツールの開発
Development of beam optics correction tool for J-PARC Main Ring
 
○冨澤 正人,木村 琢郎,村杉 茂 ,武藤 亮太郎,沼井 一憲,岡村 勝也,白壁 義久,高野 淳平,柳岡 栄一(高エネ研/J-PARCセンター)
○Masahito Tomizawa, Takuro Kimura, Shigeru Murasugi, Ryotaro Muto, Kazunori Numai, Katsuya Okamura, Yoshihisa Shirakabe, Junpei Takano, Eiichi Yanaoka (KEK/J-PARC)
 
J-PARCメインリング(MR)では、速い取り出しを用いるニュートリノ振動実験や遅い取り出しを用いるハドロン実験のビームパワーを増強するために、加速パターンの繰り返し周期を早くする計画が進行している。このために偏向電磁石電源と四極電磁石電源を新規に製作したが、予算の都合で四極電磁石電源の一部は、今まで使用されていた電源を流用することになった。その結果四極電磁石のファミリー数11に対して、電源の台数は11台から16台に増えることになった。各電源の電流の再現性をできるだけ高めるための調整はMRの電源グループにより実施されているが、電流偏差によるビーム光学パラメーターの許容できないずれも想定しておく必要がある。遅い取り出しでは特にフラットトップのビーム光学パラメーターが重要である。そこで、応答行列とディスパージョンの測定結果を用いて、SADコードにより目標とするモデルに対して四極電磁石電源の強さの補正量を求めるツールを開発した。この方法では補正量と同時に補正前のベータ関数やディスパージョンが求まることになる。過去の測定データから得られた応答行列とディスパージョンを用いて、モデルからの補正量を求めた結果を報告する。また本年6月に予定されている遅い取り出しのためのビーム調整において、実際に補正を行い補正前後の結果を比較する予定である。