WEP019 ハドロン加速器/ビームダイナミクス・加速器理論 8月11日 会議室P 13:10 - 15:10 |
自動サイクロトロン共鳴加速法を用いた陽子加速実現に向けてのテストベンチ開発 |
Development of an electron test bench for proton CARA |
○原 隆文,福田 光宏,神田 浩樹,依田 哲彦,安田 祐介,武田 佳次朗(RCNP),篠塚 勉,伊藤 正俊(CYRIC),倉島 俊,宮脇 信正(量研 高崎),涌井 崇志(量医研),中尾 政夫(群大重医セ),松田 洋平(甲南大) |
○Takafumi Hara, Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Tetsuhiko Yorita, Yusuke Yasuda, Keijiro Takeda (RCNP), Tsutomu Shinozuka, Masatoshi Itoh (CYRIC), Satoshi Kurashima, Nobumasa Miyawaki (QST Takasaki), Takashi Wakui (QST NIRS), Masao Nakao (GHMC), Youhei Matsuda (Konan Univ) |
自動サイクロトロン共鳴加速法は、ソレノイド磁場と回転型高周波電場を用いることで、一般的な高周波加速器とは違い、粒子を回転電場に対して垂直に入射し、粒子をヘリカル状の軌道を描きながら回転電場と共鳴させることで常に加速することができる。そのため、直流のビームを、入力した高周波パワーに対して高い伝達効率で加速することが可能である。これを陽子や重水素に応用することで、よりコンパクトで高いエネルギー効率の中性子源の実現が可能であると考えられる。大阪大学核物理研究センター(RCNP)では、自動サイクロトロン共鳴加速法を用いた陽子加速器の実現を目標に、陽子加速のためのパラメーターの設定やシミュレーションソフトを用いた電磁場計算、軌道計算等を行い陽子加速の可能性を模索してきた。これまでの計算結果をもとに、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT) の2.5 MeV、100 mA以上の陽子加速器の開発を目指している。自動サイクロトロン共鳴加速法の加速器の実例が少なく、特殊な回転する電場が必要であることと、10 T級の強い磁場が必要となることから、スケールダウンした電子のテストベンチの作成を行い、回転する高周波電場を発生させる機構の開発や、ビームの引き出し、高周波パワーのエネルギー伝達効率などのデータの収集を行い、開発予定の陽子加速の性能の評価を行う。本発表では、電子のテストベンチ開発へ向けての現状報告を行う。 |