WEP014 電磁石と電源 8月11日 会議室P 13:10 - 15:10 |
低リップル・長パルス高電圧電源を実現するための回路方式 |
Circuit method for realizing low ripple and long pulse high voltage power supply |
○郭 子毅,須貝 太一,徳地 明,江 偉華(長岡技術科学大学) |
○Ziyi Guo, Taichi Sugai, Akira Tokuchi, Weihua Jiang (Nagaoka University of Technology) |
本研究は,加速器応用を目的として、比較的長パルスと低リップルの電圧波形を出力できるパルス電源回路方式を提案する。基本的な回路動作原理は、二つのコンデンサを交互に放電させ、放電しない時にパルス充電を行うことである。1回放電中の電圧ドループは、コンデンサーの容量と放電の時間幅に依存し、その後のパルス充電により元の電圧まで回復する。このように繰り返すことによって、大きなコンデンサーの使用を避けながら、比較的長時間の安定出力を維持することができる。 この回路原理の実験的検証とこれに基づいたパルス電源開発は、本研究の目的である。試作回路では、半導体スイッチ(IGBT)を使用して、充電と放電の制御を行なった。コンデンサー容量と1回放電の時間幅は許容されるリップルの大きさに基づいて決定し、パルス充電回路は充電に必要な電荷量に基づいて設計した。システムの技術課題として、1)交互放電時出力電流の連続性と安定性、2)放電休止中のコンデンサーに対するパルス充電の速度と精度、3)これらの動作タイミングの厳密制御、などがある。本研究では、FPGAを使って制御信号の一元的管理を行なった。 本発表は、上述構想の第1歩として、1回路の試作と動作特性評価を行なった。実験結果を回路シミュレーション結果と比較して回路動作の検証およびその改善を試みた。次の研究ステップは、複数回路の重畳による出力電圧の向上を目指す方向である。 |