WEP010 加速器土木・放射線防護/真空 8月11日 会議室P 13:10 - 15:10 |
無酸素Pd/Ti非蒸発型ゲッター(NEG)を蒸着したステンレス製ICF152成形ベローズの排気性能・剥離耐性の表面仕上げ依存性 |
Dependence of pumping performance and peeling resistance of stainless steel ICF152 formed bellows deposited with oxygen-free Pd/Ti nonevaporable getter (NEG) on surface finishing |
○狩野 悠,小川 忠良,矢部 学,加藤 良浩(入江工研),小野 真聖,吉岡 和夫,吉川 一郎(東大新領域),菊池 貴司(KEK),間瀬 一彦(KEK,総研大) |
○Yu Kano, Tadayoshi Ogawa, Manabu Yabe, Yoshihiro Kato (IKC), Masato Ono, Kazuo Yoshioka, Ichiro Yoshikawa (GSFS), Takashi Kikuchi (KEK), Kazuhiko Mase (KEK,SOUKENNDAI) |
加速器では、完全オイルフリー、無騒音、無振動、省スペース、省エネルギー、低コストでありながら、10-7 Pa以下の超高真空下において高い排気速度を持つ真空ポンプが求められている。KEKの間瀬らはこうした要求に応えるために新しい非蒸発型ゲッター(NEG)である無酸素Pd/Tiを開発した[1]。無酸素Pd/Tiは133℃、12時間のベーキング後に室温に戻すとH2とCOを排気し、真空排気とベーキング、大気導入のサイクルを繰り返しても排気速度が低下しない[2]。昨年の加速器学会年会にて我々は、無酸素Pd/Tiを蒸着した成形ベローズが高い排気性能を持つことを報告した[3]。本研究では、ベローズの材料であるステンレスの表面仕上げが排気性能等にどのような影響を及ぼすか調べるために、ICF152成形ベローズを2B材とBA材で製作し、無酸素Pd/Tiを蒸着し、オリフィス法での排気速度測定および伸縮による無酸素Pd/Ti薄膜剥離耐久試験を行ったので報告する。 [1] T. Miyazawa et al., J. Vac. Sci. Technol. A 36, 051601 (2018). [2] T. Kikuchi et al., AIP Conf. Proc. 2054, 060046 (2019). [3] 狩野悠ら:第17回日本加速器学会年会プロシーディングス、WEPP43 (2020)。 |