WEOA07 加速構造②/レーザー 8月11日 会議室A 11:10 - 11:30 |
ガンマ線誘起陽電子消滅分光法の開発 |
Development of gamma-ray induced positron annihilation spectroscopy |
○平 義隆,杉田 健人(分子研UVSOR),山本 涼平(名古屋大学),岡野 泰彬,藤本 将輝(分子研UVSOR),平出 哲也(原子力機構) |
○Yoshitaka Taira, Kento Sugita (UVSOR, IMS), Ryohei Yamamoto (Nagoya University), Yasuaki Okano, Masaki Fujimoto (UVSOR, IMS), Tetsuya Hirade (JAEA) |
陽電子消滅分光法は、結晶を構成する原子の一部が存在しない単原子空孔型欠陥や高分子などの絶縁材料中のsub-nm ~ 数nm程度の微小空隙の測定を行える強力な分析手法である。分子科学研究所UVSOR-IIIでは、超短パルスガンマ線を用いたガンマ線誘起陽電子消滅分光法(Gamma-ray induced positron annihilation spectroscopy: GiPAS)の開発とユーザー利用を推進している。GiPASは、物質に対する透過力の高いガンマ線を用いて対生成によって物質内部で陽電子を発生するため、厚さ数cmのバルク材料の欠陥分析を非破壊で行う事ができる。また、従来法である陽電子を放出する放射性同位元素を用いたPASに比べて、GiPASは線源成分と呼ばれるバックグラウンドが著しく低いという特徴がある。本年会では、超短パルスガンマ線の発生方法[1]とGiPASの具体的な測定手法として陽電子寿命測定[2]と寿命運動量相関測定法の概要について発表する。 [1] Y. Taira et al., Rev. Sci. Instr. 84 (2013) 053305. [2] K. Fujimori et a., Appl. Phys. Exp., 13 (2020) 085505. |