TUP048  光源加速器/レーザー  8月10日 会議室P 12:50 - 14:50
準単色THzパルス計測のためのEO samplingシステムの開発
Development of an EO sampling system for quasi-monochromatic THz pulse measurement
 
○村越 孔太,蓼沼 優一,村上 樹希,王 鵬,小柴 裕也,鷲尾 方一(早大理工総研),坂上 和之(東大光量子研),黒田 隆之助(産総研)
○Kota Murakoshi, Yuichi Tadenuma, Tatsuki Murakami, Peng Weng, Yuya Koshiba, Masakazu Washio (WISE), Kazuyuki Sakaue (UT-PSC), Ryunosuke Kuroda (AIST)
 
THz波は、電波と光波の中間に位置することから、電波のような物質透過性と光波のような直進性を兼ね備えている。また、高次構造の分子間振動に相当する励起エネルギーを有する。そのため、THzパルス照射による透過イメージング技術や高分子の物性改変を始めとした応用研究に期待されている。しかし、これらの応用研究を実現するには、高強度な単色THz光源が要求されるが、現状それらを満たすものは大型施設に限定される。 このような現状に対し、我々は高強度な小型単色THz光源の開発を目標とし、rf-deflectorを用いた傾き制御電子ビームによる広帯域THzパルスの生成実験及びその評価を行ってきた。また、スリットを用いた電子ビームの空間変調による準単色THzパルスの生成実験に着手しており、バンドパスフィルターを用いてTHzパルスの準単色化の傾向を確認した。 本研究では、準単色THzパルスのより厳密な評価のために、THz波の時間波形を取得し、それをフーリエ変換することでスペクトルを得ることのできるEO samplingシステムを構築し、準単色THzパルスのスペクトル取得実験を行った。 本講演では、構築したEO sampling用プローブレーザーの評価、それを用いた準単色THzパルスに対するEO sampling実験の結果及び今後の展望に関して報告する。