TUP013  電磁石と電源  8月10日 会議室P 12:50 - 14:50
J-PARC主リング主電磁石用電源のための出力フィルタ抵抗器の耐パルス設計
Design of output filter resistors based on pulse load capability for J-PARC MR main magnet power supply
 
○森田 裕一,三浦 一喜,下川 哲司,石井 恒次,栗本 佳典(高エネ研),佐川 隆(ユニバーサルエンジニアリング)
○Yuichi Morita, Kazuki Miura, Tetsushi Shimogawa, Koji Ishii, Yoshinori Kurimoto (KEK), Ryu Sagawa (Universal Engineering)
 
J-PARC主リングではビームパワーを増強するために運転周期を現状の2.5秒から1.3秒へ速める。高繰返し化に伴って、主電磁石電源の出力電圧の増加、及び電磁石の励磁エネルギーを回生することによる系統の電力変動が問題となる。さらに、ビーム性能の向上のために出力電流の低リップル化が求められている。我々はこれらを解決可能な電源を開発し、現行電源と入れ替える計画である。2017年に偏向電磁石用電源の1号機が完成した。J-PARC長期シャットダウン期間に、実際の偏向電磁石ファミリを負荷として定格出力の通電試験を行ったところ、出力フィルタの抵抗器が損傷した。原因調査の結果、定格出力時に抵抗器に流れるパルス電流に対して抵抗器のパルス耐電力が不足していたことがわかった。パルス耐電力の設計を見直し、現在は新しい抵抗器に交換済みである。本報告では、出力フィルタ用抵抗器の耐パルス設計について、抵抗器の種類による耐パルス性の比較を交えて述べる。