TUOB08  電子加速器②/真空  8月10日 会議室B 18:20 - 18:40
J-PARC MR真空系に新しい装置を追加する事による加速器運転への影響
Impact of adding new equipment to the J-PARC MR vacuum system on the accelerator operation
 
○魚田 雅彦(高エネ研)
○Masahiko Uota (KEK)
 
大強度陽子加速器J-PARCのMRシンクロトロンは運転開始から13年以上経過し、今なお果てなき大強度化の途上にあって、毎夏の休止期間には改造のため加速器リングの一部で新規のビームダクトやチェンバーを既存のものを置き換えるかたちでインストールしたり、真空槽内に追加で部品を入れたり等が行われている。MRの真空排気系では、夏に新規のダクトをインストールして秋に運転を再開するまでに1000時間程度の排気時間を取ると時間に反比例する経過を辿って1e-6Pa程度の圧力になり一見して十分に低い圧力になるが、ここでいきなり速い取り出し運転の500kW台の大強度ビームを周回させると排気が間に合わず圧力が10〜1000倍悪化してビーム運転を続けることができない。そこで、最初は弱い強度で放出ガスをポンプに吸わせながら時間経過と共に徐々に強度を上げていく、ビームによる「焼き出し」運転が行われている。発表では焼き出し運転の実態と効果を検証する。