TUOB05 電子加速器②/真空 8月10日 会議室B 17:20 - 17:40 |
Alternate Periodic Structure空洞によるILC陽電子源の設計研究 |
A design study of ILC positron source with Alternate Periodic Structure cavity |
○金野 舜(広島大学先進理工) |
○Shun Konno (Hiroshima University AdSM) |
日本の北上山地に建設予定の国際リニアコライダー(ILC)は250-1000 GeV重心系エネルギーの電子・陽電子衝突型線形加速器であり、ヒッグス粒子やトップクォークの大量生成、超対称性粒子の発見など新たな物理の発見が期待されている。ILCでは陽電子生成方法として金属標的に数GeVの電子ビームを入射する、電子ビーム駆動方式が検討されている。リニアコライダーではビームの再利用が不可能なため、従来のリングコライダーに比べて大量の電子・陽電子ビーム生成が必要であり、特に陽電子では生成効率を向上させ、生成標的の破壊を防ぐ必要がある。そのため、陽電子捕捉加速器として、大口径(2a=60mm)でかつ、高く、安定した加速勾配を発生できるπ/2モードAlternate Periodic Structure空洞(APS空洞)を採用した。また、より効率が高い、バンチング作用を持たせた減速キャプチャー方式を用いる。この方式では陽電子は減速位相に乗せられ、位相スリップにより加速位相に捕捉される。本研究では、位相の変化を考慮した陽電子捕捉加速器におけるビームローディングの補償、陽電子捕捉加速器、ECSのパラメータによる陽電子捕獲の最適化と、全体設計について報告する。 |