TUOA07  ビーム診断・ビーム制御②  8月10日 会議室A 18:00 - 18:20
16電極ビームモニターを用いたビームプロファイル測定のための最適化アルゴリズムの開発
Development for An Optimization Algorithm for Beam Profile Measurement using Multiple 16-Electrode BPMs
 
○李 耀漢(京都大学 理学研究科),外山 毅,中村 剛(KEK/J-PARC),中家 剛,木河 達也(京都大学 理学研究科),小関 忠(KEK/J-PARC)
○Yohan Lee (Faculty of Science, Kyoto University), Takeshi Toyama, Takeshi Nakamura (KEK/J-PARC), Tsuyoshi Nakaya, Tatsuya Kikawa (Faculty of Science, Kyoto University), Tadashi Koseki (KEK/J-PARC)
 
T2K実験においてはニュートリノ振動の精密測定によりCP対称性の破れの探索を行っており、現在さらなる測定精度の向上を目指している。測定精度を上げるには、ニュートリノのビームラインのビームパワーを上げる必要があり、そのためJ-PARCのMain Ring(MR)のビームパワーのアップグレードが進められている。ビームパワーをアップグレードするとビームの強度に依存する不安定性が増大し、これはビームロスに繋がり安定的なビームラインの運用を困難にする。大強度のビームの安定した加速のためにはビームダイナミクスのより深い理解が必要となる。その理解のための重要な情報となる大強度のビームのプロファイル測定を非破壊型で測定するために16電極ビームモニター(16 Pick-Up Monitor, 16PUモニター)という新たなビームモニターが開発された。 現在16PUモニターはMRのベータ関数の異なる2か所にインストールされている。先行研究では16PUモニターを使ったビームの高次のモーメント成分の測定や2地点で測定したデータからビームの横方向のRMSエミッタンスを測定した。現在はビームプロファイル測定をテーマとし、16PUモニターの複数の測定点のデータからビームプロファイル測定がどこまでできるかについて調査及びシミュレーションを行っている。本講演では、非破壊型の16PUモニターのデータからビームのプロファイルを推定する最適化アルゴリズムの探索結果について報告する。