THP053 施設技術報告 8月12日 会議室P 13:10 - 15:10 |
筑波大学タンデム加速器施設の現状報告 |
Status report of the tandem accelerator complex at the University of Tsukuba |
○笹 公和,石井 聡,高橋 努,大和 良広,田島 義一,松村 万寿美,森口 哲朗,上殿 明良(筑波大応用加速器) |
○Kimikazu Sasa, Satoshi Ishii, Tsutomu Takahashi, Yoshihiro Yamato, Yoshikazu Tajima, Masumi Matsumura, Tetsuaki Moriguchi, Akira Uedono (UTTAC, Univ. of Tsukuba) |
筑波大学研究基盤総合センター応用加速器部門(UTTAC)では、6MVタンデム加速器と1MVタンデトロン加速器からなる複合タンデム加速器施設の維持管理と運用、および学内外との共同利用研究を推進している。6MVタンデム加速器は、5台の負イオン源と12本のビームラインを有している。2020年度は、学内課題11件、施設共用課題2件が採択されており、100日間のマシンタイムを実施した。加速器稼働時間は1,054.5時間であり、ビーム加速時間は811.4時間であった。また、2020年度の6MVタンデム加速器の利用者数は延べ647名であった。新型コロナウィルス感染予防のための緊急事態宣言に対応して、2020年4月16日から5月17日を加速器休止期間として、施設の利用停止措置をおこなった。その他にも、学外利用者の来訪自粛による加速器実験の中止などがあり、2019年度と比較して、加速器運転時間は約28%の減少となった。6MVタンデム加速器の主な利用分野は、加速器質量分析(AMS)とマイクロビーム分析、宇宙用素子放射線耐性試験及びラムシフト型偏極負イオン源(PIS)からの偏極陽子ビームを用いた原子核実験となっている。2020年度は、中性子用モニタリングポスト1台と冷却水用チラーの更新をおこなった。本発表では、2020年度の加速器施設の整備および運用状況について報告する。 |