THP052 施設技術報告 8月12日 会議室P 13:10 - 15:10 |
阪大産研量子ビーム科学研究施設の現状報告 |
Status report of Research Laboratory for Quantum Beam Science, ISIR, Osaka University |
○古川 和弥,誉田 義英,磯山 悟朗,福井 宥平,徳地 明,吉田 陽一,楊 金峰,菅 晃一,神戸 正雄,細貝 知直(大阪大学 産業科学研究所) |
○Kazuya Furukawa, Yoshihide Honda, Goro Isoyama, Yuhei Fukui, Akira Tokuchi, Yoichi Yoshida, Jinfeng Yang, Koichi Kan, Masao Gohdo, Tomonao Hosokai (ISIR, Osaka University) |
阪大産研量子ビーム科学研究施設はLバンド40 MeV電子ライナック、フォトカソードRF電子銃ライナック、Sバンド150 MeV電子ライナック、コバルト60γ線照射装置を有する放射線共同利用施設である。Lバンドライナックはナノ秒とサブピコ秒領域のパルスラジオリシスを用いた放射線化学の研究や、FELによる大強度テラヘルツ波の発生と利用に用いられている。昨年度は電子銃カソードの交換、キッカー電磁石の設置、半導体スイッチに自己給電式回路を搭載するための改修作業、FEL共振器用ステージの交換等を行った。RF電子銃ライナックはピコ秒レーザーの修理を前年より続けながら、フェムト秒レーザーを用いてフェムト秒・アト秒超短パルス電子ビーム発生とTHz計測に関する研究を行った。またRF電子銃を装備したMeV電子顕微鏡を用いてフェムト秒時間分解電子顕微鏡の開発に関する実験を行った。150MeVのSバンドライナックは軌道計算と電磁場の調整により、陽電子ビームを陽電子実験室のリモデレータまで導いた。さらに再放出陽電子の蓄積からパルス化に向けて作業を進めている。本発表では当施設の保守管理・開発の状況に関して報告する。 |