THP033 電子加速器 8月12日 会議室P 13:10 - 15:10 |
ニュースバル新入射器におけるCバンド主加速器のコンディショニングと運転状況 |
Operation status and high power rf conditioning results of C-band main accelerator at NewSUBARU injector |
○稲垣 隆宏(理研播磨),安積 隆夫,近藤 力,大島 隆,岩井 瑛人(理研播磨/JASRI),吉岡 正倫,住友 博史,皆川 康幸,鍛冶本 和幸,田中 信一郎(スプリングエイトサービス),橋本 智(兵庫県立大 高度研) |
○Takahiro Inagaki (RIKEN SPring-8 Center), Takao Asaka, Chikara Kondo, Takashi Ohshima, Eito Iwai (RIKEN / JASRI), Masamichi Yoshioka, Hiroshi Sumitomo, Yasuyuki Minakawa, Kazuyuki Kajimoto, Shinichiro Tanaka (SES), Satoshi Hashimoto (LASTI, Univ. of Hyogo) |
ニュースバル放射光施設のビーム入射器として、高電場のCバンド(5.7 GHz)加速器を用いた新しい1 GeVライナックを建設した。クライストロンの台数を減らしRF電力を有効に活用するため、クライストロンからの50 MWの出力をパルス圧縮器で約4倍に増倍し、4本の2 m進行波型加速管に供給して250 MeVの加速エネルギーを得る構成とした。これを4組用いて1 GeVまで加速をする。また、ビーム出射は1 Hzなので発熱による特性変化は無視できるため、パルス圧縮器や電力分配器は極力シンプルな構造とし、また個別の精密温調機構を省略して一律に28℃の冷却水を流すこととした。低電力RF系は、集積性の高いMicro.TCA.4規格の高速デジタイザを用いたデジタル制御を導入し、アナログ機器を極力排してコストダウンと省配線化を図った。2021年1月からRFコンディショニングを開始し、約1か月で定格のRF電力での運転が可能となった。2月中旬からは、電子ビームを出射しての調整を開始し、想定通り1 GeVまで電子ビームが加速されていることを確認した。本発表では、簡略化をしたCバンドRF機器の性能と、RFコンディショニングの経過、および現在の運転状況について、報告をする。 |