THP029  電子加速器  8月12日 会議室P 13:10 - 15:10
STF-2におけるビーム調整とビーム測定
Beam tuning and beam parameter measurement in STF-2 accelerator
 
○福田 将史,荒木 隼人,アリシェフ アレクサンダー,井藤 隼人,梅森 健成,倉田 正和,阪井 寛志,早野 仁司,本田 洋介,オメット マチュー,松本 利広,森川 祐,山本 康史(高エネ研),栗木 雅夫(広大院先進理工),坂上 和之(東大)
○Masafumi Fukuda, Hayato Araki, Alexander Aryshev, Hayato Ito, Kensei Umemori, Masakazu Kurata, Hiroshi Sakai, Hitoshi Hayano, Yosuke Honda, Mathieu Omet, Toshihiro Matsumoto, Yu Morikawa, Yasuckika Yamamoto (KEK), Masao Kuriki (Hiroshima University ADSE), Kazuyuki Sakaue (Univ. of Tokyo)
 
KEKの超伝導リニアック試験施設棟(STF)では、国際リニアコライダー(ILC)のための超伝導加速空洞の開発を行っている。現在のSTF Phase-2 (STF-2) では、1.3GHz超伝導加速空洞12台を納めたILC仕様のクライオモジュールを用いたビームラインをSTF棟地下トンネルに設置し、要求される加速勾配31.5MV/mの実現を目指している。2019年に、ビーム加速試験を行い、7空洞での33.1MV/mの平均加速勾配をビーム加速にて確認している。ただし、ビームの不安定性や加速後のエミッタンス悪化も確認されたため、この対処を行い、2021年4月に再びビーム加速試験を行った。今回のビーム試験では、最大定格電流を3.0μAと10倍に上げたので、370MeV, 1000bunches/pulse(6us), 360nC/pulse, 5Hzの電子ビームの生成し、漏洩放射線量が問題ないことを確認した。また、9空洞での加速試験では32.9MV/mの平均加速勾配をビーム加速にて確認した。エミッタンスは、40MeVでは以前の約1/10の1-2 mm mradと改善したが、370MeVまで加速後では、この 20-30倍と以前と変わらなかったため、原因調査を行った。本発表では、このビーム調整やビームパラメーター測定の結果について報告する。