THP009  加速器土木・放射線防護/真空  8月12日 会議室P 13:10 - 15:10
J-PARCハドロン実験施設におけるBライン用ビーム窓の設計
Design of a beam window for the B-beamline at J-PARC Hadron Facility
 
○渡邉 丈晃,上利 恵三,秋山 裕信,青木 和也,家入 正治,加藤 洋二,倉崎 るり,小松 雄哉,里 嘉典,澤田 真也,高橋 仁,田中 万博,豊田 晃久,広瀬 恵里奈,皆川 道文,武藤 史真,森野 雄平,山野井 豊(KEK)
○Hiroaki Watanabe, Keizo Agari, Hironobu Akiyama, Kazuya Aoki, Masaharu Ieiri, Youji Katoh, Ruri Kurasaki, Yusuke Komatsu, Yoshinori Sato, Shinya Sawada, Hitoshi Takahashi, Kazuhiro Tanaka, Akihisa Toyoda, Erina Hirose, Michifumi Minakawa, Fumimasa Muto, Yuhei Morino, Yutaka Yamanoi (KEK)
 
J-PARCハドロン実験施設では、30GeVに加速された陽子ビームを使用して生成されるK中間子等の2次粒子を利用したバラエティーに富んだ原子核・素粒子実験を遂行している。2019年度には1次陽子ビームの1部を分岐して原子核物理実験に利用するBラインの建設が完了し、 2020年度にビーム取り出しに成功している。 Bラインの最下流部には真空区間のビーム輸送パイプと大気中にある実験測定器の境界に大気圧に耐えるビーム窓(真空窓)を設ける必要がある。 2020年度のビームコミッショニングにおいては、これまで実績のある厚さ0.1mm、ビーム有効径260mmのステンレス製薄膜をビーム窓として使用していた。 実際のビーム運転の結果、実験側のバックグランドが想定よりも多く、 ビームロスを減らすためにより物質量の少ないビーム窓が必要となった。 そこで、2021年には厚さ0.1mmは変更せずに素材を純チタンへ変更をすることで低物質量化をはかったビーム窓への交換を行った。 本発表では、純チタン製ビーム窓の有限要素法による設計検討や実機サイズの試験結果について報告を行う。