MOP034  加速構造  8月9日 会議室P 12:50 - 14:50
ラージグレインとファイングレインニオブの液体ヘリウム温度における引張強度
Tensile strength of large and fine grain niobium at liquid helium temperature
 
○山中 将,KUMAR Ashish,阿部 慶子,佐伯 学行(高エネ研),江並 和宏(筑波大)
○Masashi Yamanaka, Ashish Kumar, Keiko Abe, Takayuki Saeki (KEK), Kazuhiro Enami (University of Tsukuba)
 
ラージグレイン(LG)とファイングレイン(FG)ニオブを用いて液体ヘリウム中で引張試験を行った。LGニオブの試験片は直径260 mmのニオブインゴットをマルチワイヤーソーで2.8 mmにスライスし、1枚の円板から5個の試験片をワイヤーカットで切り出した。3枚の円板を結晶パターンが同じになるように配置して、各5個、計15個の試験片を用意した。液体ヘリウム中の引張試験には、著者らが開発した装置を用いた。測定結果はばらつき、引張強度は379~808 MPaの結果を得た。平均値は611 MPaである。室温での引張強度は84 MPaである。LGニオブもFGニオブと同じように低温で強度が大きく向上した。ばらつきの理由は各結晶が大きく、その方位により強度が異なり、試験片の結晶パターンにより強度が異なることがわかった。