WESP04  ポスターセッション①  9月2日 ポスター会場 12:40-14:40
京大複合研電子線型加速器施設(KURNS-LINAC)の現状
Status of KURNS-LINAC
 
○阿部 尚也,高橋 俊晴,堀 順一,窪田 卓見,高見 清(京大複合研)
○Naoya Abe, Toshiharu Takahashi, Jun-ichi Hori, Takumi Kubota, Kiyoshi Takami (KURNS)
 
京大複合研電子線型加速器施設(KURNS-LINAC)の2019年度の利用運転時間は2,494.7時間となり、6年連続で2,000時間を超える長時間の利用がなされた。利用ビーム別では、電子線が2018年度に引き続き。全利用時間の5割弱の1,100時間を超える利用がなされた。以下、中性子線、X線、放射光源と続く。前回の報告からの主な更新は、二次冷却水流量計の設置と加速管室ターゲット室の照明のLED化である。二次冷却水流量計の設置については、フィルター目詰まりによる流量低下の事前発見が目的である。冷却水配管を改造する時間がとれないことから、配管に外付けするだけで設置できる超音波流量計を選定した。屋内で放射線影響の少ない場所に設置することで、現在まで大きなトラブルなく使用できている。加速管室ターゲット室の照明のLED化については、従前の両室の照明は蛍光灯による照明であったが、放射線の影響を避けるために遠距離に設置している安定器の劣化により点灯しない箇所が徐々に増加していた。安定器の交換を試みたが、遠距離で使用できる安定器がなく、失敗に終わった。そのため、安定器が不要であるLED照明を導入することにした。放射線損傷による不具合が心配されたが、放射線量の強いターゲット室においても約1年の使用では不点灯を発生させることなく、現在まで使用できており、代替品として期待できる結果となっている。