WESP02 ポスターセッション① 9月2日 ポスター会場 12:40-14:40 |
QST高崎イオン照射施設(TIARA)の現状報告 |
Present Status of TIARA at QST |
○宮脇 信正,千葉 敦也,吉田 健一,山田 圭介,湯山 貴裕,石坂 知久,横山 彰人,平野 貴美,細谷 青児,柏木 啓次,百合 庸介,石堀 郁夫,奥村 進,倉島 俊(量研 高崎) |
○Nobumasa Miyawaki, Atsuya Chiba, Ken-ichi Yoshida, Keisuke Yamada, Takahiro Yuyama, Tomohisa Ishizaka, Akihito Yokoyama, Yoshimi Hirano, Seiji Hosoya, Hirotsugu Kashiwagi, Yosuke Yuri, Ikuo Ishibori, Susumu Okumura, Satoshi Kurashima (QST Takasaki) |
量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)にはAVFサイクロトロン(K110)、3MVタンデム加速器、3MVシングルエンド加速器、400kVイオン注入装置の4台の加速器が設置されており、主に材料・バイオ技術の研究開発への利用のために、広範囲のエネルギー及び多様なイオン種のビームを提供している。サイクロトロンでは、2018年度に約10ヶ月の期間をかけて層間短絡が生じたメインコイルを更新し、2019年5月から利用運転を再開した。新メインコイルの起磁力は以前と同じであるが、寸法や上下コイル間の距離が若干異なるため、以前と同じ励磁電流でも加速平面における磁場強度がわずかに異なることが予想された。そこで、コイル更新前に主な加速条件での磁場強度を核磁気共鳴プローブによって計測し、更新後も同じ磁場強度が得られるように励磁電流を補正することで問題なくビーム取出しができた。タンデム加速器では、MeV級C60イオンマイクロビーム形成装置の開発を実施している。注入装置では、量子センサーへの展開が期待できる多量子ビット形成技術の開発に用いられるアデニンイオンの生成及び加速を可能にした。本発表では、これらの概要を述べるとともに、その他の保守・整備及び技術開発や施設の利用状況についても報告する。 |