WEPP42 ポスターセッション① 9月2日 ポスター会場 12:40-14:40 |
新しい非蒸発型ゲッターである分子/無酸素Ti薄膜の作製と性能評価 |
Preparation and performance evaluation of molecular/oxygen-free Ti thin film as a new non-evaporable getter |
○小野 真聖(東大),佐藤 裕太(横国大),増田 裕介(東京理科大),菊地 貴司(KEK),大野 真也(横国大),中山 泰生(東京理科大),間瀬 一彦(KEK, 総研大),吉岡 和夫,吉川 一朗(東大) |
○Masato Ono (UTokyo), Yuta Sato (YNU), Yusuke Masuda (TUS), Takashi Kikuchi (KEK), Shinya Ohno (YNU), Yasuo Nakayama (TUS), Kazuhiko Mase (KEK, SOKENDAI), Kazuo Yoshioka, Ichiro Yoshikawa (UTokyo) |
非蒸発型ゲッター(NEG)ポンプは、超高真空中での加熱後に室温に戻すと活性な気体を吸着するNEGの性質を利用した真空ポンプで、排気速度が大きく、オイルフリー、無騒音、無振動、小型、軽量、省エネルギーといった特徴から、加速器で広く使用されている。しかしながら、既存のNEGポンプには、1) 大気曝露時にNEG材料の表面層が酸化し、排気性能が低下する、2) 活性化温度が比較的高い(ZrVFe合金の場合は450℃、TiZrV薄膜の場合は180~200℃)という課題があった。最近我々は125℃、6時間加熱で活性化するNEGである無酸素Pd/Tiを開発したが、H2とCOしか排気しないという課題が残った。そこで我々は超高真空下で無酸素Tiを成膜したのち、特定の気体を導入してTi薄膜に分子を吸着させることで活性なTi膜を保護する分子/無酸素Ti 薄膜を作製した。分子/無酸素Ti薄膜は、1) 大気曝露によるTi表面の酸化を抑制できる、2) 真空中での加熱により分子を脱離することで活性化できる、3) H2OやO2、H2、CO、CO2などの残留ガスを排気できる、という特性が期待できる。本発表ではN2、またはAr、CD3OH、空気を用いて分子/無酸素Ti 薄膜を作製し、活性化後に真空密閉したときの圧力曲線測定や、オリフィス法による排気速度測定を行った結果について報告する。 |