WEPP19 ポスターセッション① 9月2日 ポスター会場 12:40-14:40 |
遅いビーム取り出しにおける高速ビーム制御とビーム取り出し量を増やすためのマルチバンドRFKOシステムに関する研究 |
Study on fast beam switching and increasing an extracted beam in slow beam extraction using a multi-band RFKO system |
○塩川 智也,奥川 雄太郎,山口 輝人,中西 哲也(日大生産工),栗田 哲郎(若狭湾エネルギー研究センター) |
○Tomoya Shiokawa, Yutaro Okugawa, Teruto Yamaguchi, Tetsuya Nakanishi (College of Industrial Technology, Nihon University), Tetsuro Kurita (The Wakasa Wan Energy Research Center) |
シンクロトロンからの遅いビーム取出しにおいて、一様なスピル強度を得ることは重要な技術である。筆者らはその方法としてマルチバンドカラードノイズ(CN)信号を使ったRadio Frequency Knockout (RFKO)法を提案している。このノイズ信号は、高次のベータトロン共鳴周波数帯を複数含んだもので、含まれる共鳴周波数帯が多いほどスピルが滑らかになることがビームシミュレーション及びビーム実験で示された。実験で用いた共鳴周波数帯の数は10であり、1 MHzから14 MHzであった。この方法は、スピル強度が一様になるだけでなく、スポットスキャニング照射で要求されるビーム出射のON/OFF時間の短縮も期待できる。今回は、CN信号をパルス化して、後者の実験を若狭湾エネルギー研究センターで行った結果について述べる。また、比較的パワーの小さいアンプを用いてより多くの粒子を取り出せるRFKOシステムの検討を行った。RFKOシステムはマルチバンド信号源、40W高周波アンプ、Impedance Transformer (IT)、All Pass Network (APN)及び、RFKO電極から構成される。ITの電圧変換比を1:4から1:5に変更し、それに対応したAPNを開発した。変換比を上げることで、ITとAPNの周波数特性は高周波側で悪化する。それによるスピル強度変動の悪化を抑えるために、元のCN信号を加工する方法を提案する。本論文では、今回開発したRFKOシステムの周波数特性の測定結果とビーム実験結果について報告する。 |