WEOT03 ハドロン加速器 9月2日 講演会場2 15:50-16:10 |
大強度負重水素イオン加速に向けたCYRIC930型AVFサイクロトロン加速器の軌道計算 |
Simulation of acceleration in CYRIC 930 AVF cyclotron for high power deuteron beams from D-minus ions |
○松田 洋平,伊藤 正俊,篠塚 勉(東北大学サイクロトロン ラジオアイソトープセンター),福田 光宏,依田 哲彦,神田 浩樹,中尾 政夫(大阪大学核物理研究センター),倉島 俊,宮脇 信正(量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所),涌井 崇志(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所) |
○Yohei Matsuda, Masatoshi Itoh, Tsutomu Shinozuka (Cyclotron and Radioisotope Center, Tohoky University), Mitsuhiro Fukuda, Tetsuhiko Yorita, Hiroki Kanda, Masao Nakao (Research Center for Nuclear Physics, Osaka University), Satoshi Kurashima, Nobumasa Miyawaki (Takasaki Advanced Radiation Research Institute, National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Takashi Wakui (National Institute of Radiological Sciences, National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology) |
東北大学サイクロトロン ラジオアイソトープセンターでは930型AVFサイクロトロンを用いて、学内共同利用を超えた基礎研究、産学連携、医療応用の強化に向け25 MeV、0.1 mAの重陽子ビームの開発を行う。 大強度の重陽子ビームは、負重水素イオンを加速し、フォイルストリッパーにて荷電変換を行うことで実現される。 CYRICでは2004年に負水素イオンの加速に成功しており、50 MeV、30 μAの陽子ビームの引き出しに成功している。 大強度の重陽子ビームの実現に向けて、(1) フォイルストリッパーの設置箇所(駆動範囲)、(2) 引き出し可能なエネルギーの上限と下限、(3) フォイルストリッパー位置でのビーム形状、(4) 引き出し位置でのビーム形状、(5) 空間電化効果によるビームの広がりについて検討しておく必要がある。 そこで今回、負水素イオンの加速以来行われて来なかった加速シミュレーションを可能にすると共に、PSIで開発されたObject Oriented Parallel Accelerator Libraryを用いて空間電荷効果やビームエミッタンスも考慮したシミュレーションを行えるようにした。 本講演では、このシミュレーションコードを用いて、 先行研究の負水素イオン加速の再現性の確認し、上記の大強度重陽子ビームの実現に向けて検討した結果について報告する。 |