THPP67  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
ATF-DRターンバイターンモニターを用いたβ関数の測定
β function measurements by turn-by-turn monitors at ATF-DR
 
○阿部 優樹(総研大),久保 浄,奥木 敏行,照沼 信浩(KEK)
○Yuki Abe (SOKENDAI), Kiyoshi Kubo, Toshiyuki Okugi, Nobuhiro Terunuma (KEK)
 
KEKの先端加速器試験施設(ATF)のダンピングリング(DR)では極小ビームを実現するために低エミッタンスのビームを生成している。ATF-DRのBPM(96台)システムはCOD測定に加えてターンバイターン測定も可能であるため、今回、DRのβ関数を迅速に測定するツールとしてターンバイターンモニターと調和解析(NAFF)を用いたシステムの整備を行った。ターンバイターン測定自体は数秒で終わるため、調和解析(NAFF)と組み合わせることにより全周のβ関数の測定を迅速かつリアルタイムに行う事ができる。今まではk-modulation法によるβ関数の測定を行っていた。 全周に渡って測定を行うと1シフト程度の時間を必要とするため、opticsの再現性が高いことから現在はビームサイズ測定付近のみでの測定を行っていた。現在、k-modulation法によって測定したβ関数とデザイン値とのフィッテングの一部が合わない事がある。筆者らは非線形磁場による影響を調べることにした。DRに実装されている機能結合型主偏向電磁石(36台)はフリンジ磁場などの影響により軌道が変わると4極のBL積も変化する。このような影響を深く理解するために多重極磁場のスライスの集合としてDRの電磁石をSAD上に再モデリングした。再構築したopticsモデルの評価をk-modulation法とターンバイターンモニターによる2種類のβ関数の測定を基に行った。本発表では、これら作業の進捗と現状について報告する。