THPP48  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
3次元螺旋ビーム入射実証実験のための垂直ビームキッカー装置の単体性能評価
Test bench study of vertical beam kicker device for 3-D spiral beam injection experiment
 
○飯沼 裕美(茨大理工学研究科),伊藤 晃太,小田 航大(茨大理),平山 穂香(茨大理工学研究科),高柳 智弘(日本原子力研究開発機構)
○Hiromi Iinuma, Kouta Ito, Koudai Oda, Honoka Hirayama (Ibaraki-Univ.), Tomohiro Takayanagi (JAEA)
 
素粒子ミューオンの異常磁気能率(g-2)および電気双極子(EDM)を同時に超精密測定する実験[1]の要素技術開発を担う3次元螺旋ビーム入射の要素技術の要となる垂直キッカー装置のテストベンチにおける性能評価の結果を報告する。相対論的エネルギーのミューオンビームを蓄積ソレノイド磁場中の円軌道平面での安定制御を実現するため、「医療用MRI磁石を応用した超電導磁石の蓄積リング」へ入射する。有効磁場領域の磁場精度は+/-0.1ppm(peak-peak)、蓄積ビームの直径は77㎝ほどになり、前例のない小型かつ超精密磁場の蓄積リングになる。このような蓄積磁石への入射はビーム入射を3次元らせん軌道[2]にし、垂直ビームキッカー装置を用いて有効磁場領域にビームを蓄積する[2]。本発表では①垂直キッカー装置の概要とキッカー磁場の空間分布の要求仕様[3]を紹介し、②3次元ビーム入射軌道に合わせたパルス磁場の時間構造の要求仕様決定方法の議論、③電子銃を用いた3次元入射テストビームラインのための垂直ビームキッカーの装置単体の試運転の結果を報告する。[1] PTEP 2019, 053C02 (22pages) DOI:10.1093/ptep/ptz030[2] NIMA, 832 (2016)51, PASJ2019 THOH08, PASJ2018 WEOM07[3] PASJ2019 WEPH032