THOO06  ビーム診断・制御①  9月3日 講演会場1 11:00-11:20
SPring-8における新設計の傾斜配置型光位置モニタと蓄積リングのフィリング・パターンによる影響削減
Newly designed inclined X-ray beam position monitor and reduction of influence due to filling patterns of the SPring-8 Storage Ring
 
○青柳 秀樹,古川 行人,高橋 直(高輝度光科学研究センター)
○Hideki Aoyagi, Yukito Furukawa, Sunao Takahashi (JSARI)
 
SPring-8蓄積リングのフィリング・パターンを変更した時に、挿入光源ビームライン用光位置モニタ(X-ray Beam Position Monitor, XBPM)の出力値に影響が生じる現象が顕在化してきた。その影響は、水平20 um RMS 鉛直40 um RMS(光軸の角度に換算して1~2uradに相当)に達していた。原因は、検出素子受光部での光電子放出の際の空間電荷効果がバンチ電流値の変化により影響を受けているためである。この問題を解決するために、XBPMのブレード型検出素子を傾斜配置とした新しい設計を取り入れた。実際のビーム運転にて運用し、フィリング・パターンの抑制の効果が高いことを実証した。また、既存の約30台のXBPMに対しては、影響を軽減するための考えうる方法を順次試み、一連の対策により、結果として 数um RMSのレベルまで抑制し、光軸調整時の定点観測等で運用している。