FRSP04  ポスターセッション③  9月4日 ポスター会場 10:30-12:30
秋田高専におけるS-band大電力高周波試験装置の開発と共同利用展開
Development of S-band RF source for high power test bench at NIT, Akita college
 
○坂本 文人,飛沢 瑠伽(秋田高専),黒田 隆之助(産総研),林崎 規託(東工大)
○Fumito Sakamoto, Ruka Tobisawa (NIT, Akita College), Ryunosuke Kuroda (AIST), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo Institute of Technology)
 
東北地方においては,宮城から岩手に跨る国際リニアコライダーの誘致や山形大学医学部の重粒子治療センター,東北大学に建設中の東北放射光施設など,高エネルギー加速器の開発が近年活発に行われ,これに伴い産業界での加速器要素開発が盛んになっている.秋田県においても産官学が連携して加速器の要素技術開発に取り組み,加速器産業への参入を展開している.秋田高専と産総研では2020年より共同研究を締結し,加速器用先進高周波機器の開発を目指して小型大電力クライストロンを秋田高専に設置した.秋田県に隣接する他県には大電力高周波実験装置は存在しないため,これは東北地方における加速器用高周波機器の開発の発展に大きな効果が期待できる.また,秋田高専には超精密マシニングセンタも設置されていることから,高専における高周波機器の設計・製作・試験が完結できる.これにより,高専における加速器に関連した高度な知見と技術を有する人材育成にも極めて有効であると考えている.本発表では,秋田高専に設置した高周波試験装置とこれを用いた研究内容,および教育の状況について今後の展望も含めて報告する.