FRPP57  ポスターセッション③  9月4日 ポスター会場 10:30-12:30
J-PARC MRにおける専用ネットワーク装置とモバイルアプリによる防災システムの構築
Construction of disaster prevention system by dedicated network devices and mobile application in J-PARC MR
 
○川端 康夫,松田 浩朗,松元 和伸(飛島建設株式会社),田頭 茂明(関西大学),石井 恒次,山本 昇,別所 光太郎(高エネルギー加速器研究機構),吉岡 正和(岩手大学,東北大学)
○Yasuo Kawabata, Hiroaki Matsuda, Kazunobu Matsumoto (Tobishima Corporation), Shigeaki Tagashira (Kansai University), Koji Ishii, Noboru Yamamoto, Kotaro Bessho (KEK), Masakazu Yoshioka (Iwate Univ.,Tohoku Univ.)
 
大規模加速器トンネルにおける防災システムとして、作業者のリアルタイム位置情報、及び緊急時の双方向情報伝達等を実現するために、測位機能を有した防災システムの開発を進めてきた。2019年度に厚生労働省の科学研究費補助金に採択され、今後3年間でJ-PARC MRでの完全運用を目指している。2019年度はMRトンネル内全周1.57 kmに約50 m間隔で30か所のアクセスポイントを配線して設置、端末(スマートフォン、時計型ウェアラブル)及びサーバの準備とアプリのインストールを完了した。2020年度以降は作業者に対して利用を開始、フィードバックによる課題抽出、安定性・信頼性の高めるためのシステム冗長化を予定している。開発した防災システムは、発災時のみならず日常においても様々な情報発信や警告等に活用できる。MRでは頻繁に電磁石等の通電試験が行われるが、本防災アプリを活用することで、地上(電源棟)と地下(トンネル内)の情報共有サポートや、トンネル入域者に注意を促すようなサポートを考えている。またMRには残留放射線量が高いところがあるため、いつどこで被爆したかの見える化や高領域に近づいた際の自動警告等が、放射線測定と本防災アプリとの連動で可能と考えている。本稿ではこれらの研究開発についても言及する。