FRPP53 ポスターセッション③ 9月4日 ポスター会場 10:30-12:30 |
マルチイオン照射のための小型ECRイオン源の設計 |
Design of compact ECR ion source for multi ion therapy |
○村松 正幸(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所),大内 章央,鈴木 太久,髙橋 勝之,白石 直浩,佐々野 利信(加速器エンジニアリング株式会社),水島 康太,稲庭 拓,岩田 佳之(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所) |
○Masayuki Muramatsu (QST-NIRS), Fumihisa Ouchi, Taku Suzuki, Katsuyuki Takahashi, Tadahiro Shiraishi, Toshinobu Sasano (AEC), Kota Mizushima, Taku Inaniwa, Yoshiyuki Iwata (QST-NIRS) |
現在、放射線医学総合研究所(QST-NIRS)では数種類のイオンを標的に照射することで理想的なLETおよび線量分布を形成するマルチイオン照射を推進している。想定されるイオン種はHe、C、O、Neの4種類で、複数のイオン源を専有すれば比較的容易に切り替えが可能となるが、普及型の治療施設では、コストと運転・メンテナンスの観点から、永久磁石型のECRイオン源1台で対応することが望まれる。現在普及型施設で使用されている永久磁石型ECRイオン源のKeiシリーズでは、ネオンの多価イオン生成には十分な閉じ込め磁場が得られていないため、我々は新規イオン源の設計と既存のイオン源を用いた開発を行っている。これまでに既存の18 GHz ECRイオン源(NIRS-HEC)において、上記4種類のイオン生成試験を行い、同一の磁場分布で4種類のイオンの要求値を満たすことができている。この時のミラー磁場の値は1.14/0.475/0.9 T(Binj/Bmin/Bext)となっている。 今回は、NIRS-HECの磁場分布を永久磁石で再現させるためにPOISSON/SUPERFISHを用いて磁場計算を行い、磁石の形状と配置を決定した。また、プラズマチェンバーや真空箱など、イオン源全体の構造設計を行ったので、これらについて報告する。 |