WEPI036 粒子源 7月31日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30 |
J-PARC 3GeVシンクロトロン用荷電変換フォイルの作製状況 |
Fabrication status of charge stripper foil for 3GeV synchrotron of J-PARC |
○仲野谷 孝充,吉本 政弘,山崎 良雄(原子力機構),竹田 修,佐伯 理生二,武藤 正義(日本アドバンストテクノロジー) |
○Takamitsu Nakanoya, Masahiro Yoshimoto, Yoshio Yamazaki (JAEA), Osamu Takeda, Riuji Saeki, Masayoshi Mutoh (NAT) |
J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS:Rapid Cycling Synchrotron)では大強度陽子ビームを実現するために荷電変換フォイルを用いた荷電変換ビーム多重入射方式を採用している。RCSで使用している荷電変換フォイルは、少量のホウ素を炭素棒に添加し、これを電極としたアーク蒸着法により作製したフォイル(HBCフォイル:Hybrid Boron mixed Carbon stripper foil)である。このHBCフォイルはKEK菅井氏により開発されたもので、ビーム照射による損傷に対して強い耐久性を持つことが大きな特徴である。これまでHBCフォイルの作製は、成膜工程(蒸着、アニール、剥離)をKEKつくばで実施し、JAEA東海でフォイルの調製工程(サイズ調整、フレームマウント、マガジンラックへの装填)を実施する分業体制で行ってきた。2017年より、フォイル蒸着装置をKEKつくばからJAEA東海に移設し、作製工程を統合した。移設後に作製したフォイルの健全性を評価するために、QST高崎研TIARAにおいて照射試験及び性能分析を実施し、実機でのビーム照射試験を経て、利用運転での使用を開始した。本発表では蒸着装置移設の経緯と新しく作製したHBCフォイルの特性やJ-PARC利用運転での使用状況について報告する。 |