WEPI015 光源加速器 7月31日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30 |
円型加速器用多粒子トラッキングコードmbtrackを用いたRF空洞起因のビーム不安定性研究 |
Beam stability investigation with RF cavtiy impedances by using multipaticle tracking code mbtrack |
○山本 尚人(高エネ研),Gamelin Alexis,Nagaoka Ryutaro(SOLEIL) |
○Naoto Yamamoto (KEK), Alexis Gamelin, Ryutaro Nagaoka (SOLEIL) |
極低エミッタンスを狙う蓄積リングでは、ビーム寿命の改善や自己発散によるエミッタンス劣化を防ぐためラウンドビーム化やバンチ伸張によるバンチ内電子散乱の緩和が重要となる。このうちバンチ伸張は高調波空洞と呼ばれる主空洞の整数倍の共鳴周波数を持つ空洞を用いることになる。 しかし、高調波空洞の採用は周回ビームに新たな不安定性をもたらすことが最近わかってきた。 本研究ではこの不安定性をより詳細に解析し極低エミッタンスにおいても安定に働く高調波空洞システムを設計するため、既存のマクロ粒子トラッキングコードであるmbtrackに対しRF空洞のインピーダンスを扱えるよう拡張した。 mbtrackはSOLEILのNagaoka氏らによって開発された6次元のビーム不安定性解析コードである。 本コードを用いることで蓄積リング内に存在する多種多様なインピーダンスと共に高調波空洞及び空洞ライクなインピーダンス源がビームの運動に及ぼす影響を調べることが可能となる。 本発表ではmbtrackに今回加えた拡張の詳細、計算が正しく行われていることを確かめるために行ったベンチマーク計算の結果を示すとともに、本コードを用いることで明らかになってきた高調波空洞起因の不安定性について報告する。 |