WEPI014 光源加速器 7月31日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30 |
ランプアップ時ビームロス要因特定に向けたモニターシステム |
The monitoring system for investigation of the beam loss in ramp-up |
○岩崎 能尊(九州シンクロトロン光研究センター) |
○Yoshitaka Iwasaki (SAGA-LS) |
SAGA-LS電子蓄積リングにはリニアックにより255 MeVまで加速された電子が入射される。約300 mA蓄積後にリング内で1.4 GeVまでランプアップ(加速)を行う。ランプアップに要する時間は約4分である。ランプアップの際、加速直後(~400 MeV以下)に数mA~10 mA程度のビームロスを生じる。ランプアップ不調によるアボートタイムは発生していない。しかし、まれに20 mA以上のビームロスやビームの全ロスを生じ、再入射を行うことがある。そこで、より安定した光源加速器運転維持のため、ランプアップ開始直後のビームロスメカニズムの解明に向けた調査を実施した。SAGA-LS電子蓄積リングにおいては、入射エネルギーから400 MeV付近においてビーム寿命はチューン変動に敏感である。チューン変動は主に蓄積リング主要電磁石電源の変動に起因する。そこで、ランプアップ開始から400 MeV付近までの蓄積リング主要電磁石電源の出力、ビーム電流、およびビーム位置の同時測定を行った。計測にはN.I. PXIシステムを用いた。解析の結果、ランプアップ時の電源出力の同期性に異常はなく、また偏向電磁石および4極電磁石電源出力の変動とビームロスには明確な相関は見られなかった。本会議において、PXIシステムを用いた電磁石電源出力、ビーム電流およびビーム位置の同時モニターシステム、ならびにデーター解析結果について報告する。 |