WEPI011  光源加速器  7月31日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
交叉型アンジュレータからのTHz域コヒーレント放射の偏光特性(II)
Characteristics of polarized coherent radiation in THz region from a crossed-undulator (II)
 
○齊藤 寛峻,柏木 茂,日出 富士雄,三浦 禎雄,武藤 俊哉,南部 健一,長澤 育郎,髙橋 健,鹿又 健,柴田 晃太朗,森田 希望,山田 悠樹,石附 勇人,寺田 健人,濱 広幸(東北大電子光セ)
○Hirotoshi Saito, Shigeru Kashiwagi, Fujio Hinode, Sadao Miura, Toshiya Muto, Kenichi Nanbu, Ikuro Nagasawa, Ken Takahashi, Ken Kanomata, Koutaro Shibata, Nozomu Morita, Hiroki Yamada, Yuto Ishizuki, Kento Terada, Hiroyuki Hama (ELPH, Tohoku University)
 
東北大学電子光理学研究センターでは加速器ベースの偏光可変コヒーレントテラヘルツ光源の研究として、交叉型アンジュレータを用いた放射光源の研究開発を行っている。交叉型アンジュレータは2台の直交する平面アンジュレータと位相差調整用の移相器で構成される。同センターの試験加速器t-ACTSを用いた偏光制御の原理実証実験に向け、周期数7、周期長80 mm、ピーク磁場0.47 T、基本周波数1.9 THz(ビームエネルギー22 MeV)の平面アンジュレータを2台製作した。放射波長および各アンジュレータから観測点までの光路長差は観測角により変化するため、交叉型アンジュレータ放射の偏光は観測角依存性を持つ。各種パラメータの設計値および測定された磁場を基に計算すると、偏光度0.9以上の放射が得られる角度範囲は放射自体の角度広がりの10%程度と見積もられる。また現在、移相器用電子ビームラインの設計が進められている。限られた実験スペースに設置可能な3 m程度のビームラインを実現するには、第2アンジュレータ入口における横方向位相空間分布をマッチング条件から緩和する必要がある。そこで現在、アンジュレータ入射時の位相空間分布を変化させたときに得られる偏光度の評価を行っている。本発表ではこれらの偏光度の見積もり結果について示す予定である。