WEPH036  電磁石と電源  7月31日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
IFMIF原型加速器のLEBTソレノイドコイルの磁気軸測定
Magnetic axis measurement for LEBT solenoid coils of IFMIF prototype accelerator
 
○平田 洋介,赤木 智也,蛯沢 貴,春日井 敦(量研 六ヶ所核融合研究所)
○Yosuke Hirata, Tomoya Akagi, Takashi Ebisawa, Atsushi Kasugai (Rokkasho Fusion Institute)
 
IFMIF原型加速器では、入射器とRFQの間に約2 mのLEBTを設けており、ビームの発散を抑える目的で2個のソレノイドコイルを設置している。今回ビーム試験を通じて、ビーム中心が輸送系の幾何的な中心に一致しないことが観測されたため、原因究明の目的で、ソレノイドコイルのヨーク側板を基準面とし、測定磁場に基づいてソレノイドコイルの磁気軸を求めることを試みた。シミュレーションで求めた理想的な軸対称磁場分布を回転および平行移動させ、実際に測定した磁場分布との二乗偏差を最小にする軸を磁気軸と定義して算出する。コイルの機械軸中心から半径5 cmの周上の水平・鉛直方向に対称な位置で、機械軸に平行な4本の直線上の複数個所で磁場を測定する。理想的な磁場分布と測定した磁場の二乗偏差を最小とするように、機械軸からのずれ(中心位置と水平・鉛直方向の角度)を求める式および係数の誤差を求める式を導出し、必要な測定点数についても検討した。ソレノイドヨーク側面の内径にはめ合い、ソレノイドの機械軸から半径5 cmの直線上で磁気プローブをスイープ可能な冶具を作成し、軸方向中心から-17.5 cm ~ 17.5 cmの範囲の10点(合計40点)で測定した磁場から磁気軸の傾きを求め、ビームダイナミクスから要求される範囲内であることを確認した。講演では、最小二乗法の定式化、冶具、測定結果について報告する。