WEPH016 加速器応用・産業利用 7月31日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30 |
空間変調電子ビームを用いたコヒーレントチェレンコフ放射の準単色化に関する研究 |
Study on quasi-monochromatic coherent Cherenkov radiation using spatially modulated electron beam |
○村上 達希,ブラメルド 真理,蓼沼 優一,沈 奕瑋,鷲尾 方一(早大理工総研),坂上 和之(東大光量子研),黒田 隆之助,平 義隆(産総研) |
○Tatsuki Murakami, Mari Brameld, Yuichi Tadenuma, Yiwei Shen, Masakazu Washio (WISE, Waseda Univ.), Kazuyuki Sakaue (UT-PSC,the Univ.of Tokyo), Ryunosuke Kuroda, Yoshitaka Taira (AIST) |
THz波は電波と光波の中間の周波数帯の電磁波を指し、その特徴として物質に固有な指紋スペクトルや物質透過性、低エネルギーであることなどが挙げられる。また、これらの特徴から様々な応用が期待されているが、他の周波数帯と比べ検出器や光源の性能が劣っているのが現状である。そのため、鷲尾研究室では加速器システムを用いた電子ビームによるTHz波の生成実験を行っている。電子ビームを媒質に照射することによってチェレンコフ放射によりTHz波が発生する。この放射角度は媒質の屈折率から決まるため、電子ビームに適切な傾きを付与することでコヒーレントなTHz波を得ることができる。今回は空間変調電子ビームを用いた準単色なTHz波の生成を検討する。ビームラインにマルチスリットを挿入すると電子ビームを櫛状に空間変調できる。このとき、空間変調電子ビームのそれぞれの櫛状電子からTHz波が発生するため、櫛状電子の間隔にあった波長を持つ波の強度のみが増大する。よってスリット幅を変更することにより、任意の波長の波のみを強めることができる。そこで、異なるスリット幅を持つマルチスリットを用いてTHz波を生成し、バンドパスフィルタにより周波数毎に強度を測定することで比較を行った。本発表では櫛状空間変調電子ビームの間隔と対応する周波数の関係及び今後の展望について報告する。 |