WEOHP03 合同セッション 7月31日 百周年時計台記念館 百周年記念ホール 11:20-11:50 |
エネルギーフロンティア加速器将来計画について ーILCとFCCを中心にしてー |
Future energy frontier accelerator projects –ILC and FCC- |
○岡田 安弘(高エネ研) |
○Yasuhiro Okada (KEK) |
高エネルギー物理学はエネルギーフロンティア加速器実験の進展とともに発展してきた。1980年代以降、CERNでのW、Z粒子の発見から、LEPとSLCでのゲージ理論の検証、Fermilab TEVATRON実験でのトップクォークの発見、2012年CERNのLHC実験におけるヒッグス粒子の発見に至る実験的な成果が、現代の素粒子像を確立するのに中心的な役割を果たしてきたと言ってよい。LHCは、今後高ルミノシティ化が計画され、2030年代まで実験が行われる予定である。世界の高エネルギー物理学研究者間では、2030年代以降の次世代エネルギーフロンティア実験のためのコライダー加速器将来計画の検討が精力的に行われている。中でも、電子・陽電子リニアコライダーは、長年国際的な枠組みで研究・開発、設計作業が行われてきた。また、近年LHCトンネルよりずっと大きなトンネルに円形コライダーを建設する構想の検討も進んでいる。この講演では、特に、日本がホストして実現することを目指している国際リニアコライダー(ILC)計画と、欧州を中心に検討が進んでいるFuture Circular Collider (FCC) 計画の進捗状況を中心に、将来のエネルギーフロンティア加速器計画について説明する。 |