WEOHP02  合同セッション  7月31日 百周年時計台記念館 百周年記念ホール 10:50-11:20
次世代放射光施設計画の推進状況
Present status of the next generation 3GeV synchrotron radiation project
 
○内海 渉(量研)
○Wataru Utsumi (QST)
 
平成30年12月17日、文部科学大臣から、次世代放射光施設(軟X線向け高輝度3GeV級放射光源)の整備に着手するための予算が、平成31年度政府予算案として認められたこと、2023年度の施設の運転開始を目指して次世代放射光施設の整備を着実に進めていくこと、が発表された。これにより、長年にわたり議論されてきた3GeV放射光施設が、国のプロジェクトとして本格稼働しはじめることになった。 本施設の整備・運用は、「官民地域パートナーシップ」により実施されることになっており、国の実施主体としては量子科学技術研究開発機構が指名され、地域及び産業界のパートナーとして、一般財団法人光科学イノベーションセンターを代表機関とする、同財団、宮城県、仙台市、国立大学法人東北大学、及び一般社団法人東北経済連合会が選定されている。今後、両者が連携・協力して、プロジェクトを進めていくことになる。 施設の立地場所として東北大学新青葉山キャンパスが決定しており、本年3月より造成工事が開始されている。また、加速器の基本諸元については、平成28年6月に設置された国の委員会(文部科学省科学技術・学術審議会傘下の量子科学技術委員会量子ビーム利用推進小委員会)において大枠が示されており、それをもとにした設計が行われている。 本講演では、このプロジェクトの枠組みと進捗状況、今後の予定などについて報告する。