WEOH03  粒子源/加速構造①  7月31日 百周年時計台記念館 百周年記念ホール 16:20-16:40
SPring-8-II高次モード減衰型高周波加速空胴プロトタイプの大電力試験
High-power tests of the prototype HOM-damped RF cavity for the SPring-8-II storage ring
 
○惠郷 博文(高エネ研),稲垣 隆宏,大島 隆(理研 播磨),重岡 伸之,菅野 東明,原 博史(三菱重工機械システム),三浦 禎雄(東北大学)
○Hiroyasu Ego (KEK), Takahiro Inagaki, Takashi Ohshima (RIKEN), Nobuyuki Shigeoka, Tomei Sugano, Hiroshi Hara (MHI-MS), Sadao Miura (Tohoku University)
 
SPring-8-II次期計画蓄積リングにおけるバンチ間結合ビーム不安定性を抑制するため、インピーダンスの高い高次共振モード(HOM)を減衰させる高周波加速空胴を開発している。空胴のビーム加速共振モードは、TM020モードである(設計値:共振周波数508.58 MHz、シャントインピーダンス6.8 MΩ、無負荷Q値60,300)。2つのスロットがTM020モード軸対称磁場の節に沿って加速空胴内壁に設けられており、スロット内に高周波吸収体が収納される。これにより専用の導波管やパイプを用いることなく、コンパクトな構造でHOM減衰を達成させる。シミュレーションおよびローパワーモデルでの性能確認を終えて大電力運転を実現するためのプロトタイプ空胴を製作し、135kWの設計電力まで安定に運転することができた。本発表では、このプロトタイプ空胴の設計と試験性能について報告する。