THPH037  電磁石と電源  8月1日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
13 kV級SiC-MOSFETを使用した高電圧パルス電源の研究
Development of pulsed power supply utilizing 13 kV class SiC-MOSFETs
 
○岡村 勝也,内藤 富士雄,高山 健(KEK)
○Katsuya Okamura, Fujio Naito, Ken Takayama (KEK)
 
加速器には各種のパルス電源が用いられているが、中でもキッカー電源は1 us以下の立ち上がり、数10 kVの電圧が必要であり、パルスを切り出すためのスイッチ素子は長らく電子管(サイラトロン)の独壇場であった。しかし、サイラトロンは本質的に安定性、寿命に課題があり課題克服のために半導体デバイスで置き換える試みが各所でなされている。しかし、従来広く用いられてきたSi半導体デバイスは耐電圧が低く、サイラトロンに置き換えるためには多数の素子を直列接続しなければならないという不便があった。それに対してSiC半導体は従来広く用いられてきたSi半導体に比べると絶縁破壊電界が10倍高いという特徴を有するため、高電圧スイッチに適している。我々は産総研において新たに開発された耐圧13 kVのSiC-MOSFETを2直列-12並列に接続した高電圧パルススイッチを試作し、18 kV - 300 A - 1 usのパルス通電に成功した。 本研究の一部は、共同研究体「つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション(TPEC)」の事業として行われた。