FSPI019  施設現状報告ポスター2  7月31日・8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
QST高崎イオン照射研究施設(TIARA)の現状報告
Present status of TIARA at QST
 
湯山 貴裕,倉島 俊,千葉 敦也,吉田 健一,山田 圭介,石坂 知久,横山 彰人,平野 貴美,○細谷 青児,宮脇 信正,柏木 啓次,百合 庸介,佐藤 隆博,石堀 郁夫,奥村 進,奈良 孝幸(量研 高崎)
Takahiro Yuyama, Satoshi Kurashima, Atsuya Chiba, Ken-ich Yoshida, Keisuke Yamada, Tomohisa Ishizaka, Akihito Yokoyama, Yoshimi Hirano, ○Seiji Hosoya, Nobumasa Miyawaki, Hirotsugu Kashiwagi, Yosuke Yuri, Takahiro Satoh, Ikuo Ishibori, Susumu Okumura, Takayuki Nara (QST Takasaki)
 
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)では、AVFサイクロトロン(K110)、3MVタンデム加速器、3MVシングルエンド加速器、400kVイオン注入装置の4台の加速器を有し、材料・バイオ技術の研究開発への利用を主として、広範囲のエネルギー及び多様なイオン種のビームを提供している。施設の稼働状況として、3台の静電加速器については順調に利用運転を継続しており、サイクロトロンについては約10ヶ月の期間運転を停止し、後述するメインコイル更新作業を実施している。静電加速器の技術開発として、タンデム加速器に搭載する高強度C60負イオン源の開発を進めており、C60とヨウ化セシウムを同時に昇華することで、ビーム電流量と安定性を向上させる手法を見いだした。サイクロトロンでは2016年度にメインコイルの層間短絡が発生したため短絡層をバイパスする応急処置を施し、ビームエネルギーを約6割まで下げた状態で運転を継続してきたが、これを復旧するために、メインコイル全体を更新する作業を実施した。更新の主な作業として、サイクロトロンの分解、新旧メインコイル搬出入口の開口・閉塞工事、メインコイルの搬出入、サイクロトロン組立、復旧後の通電、動作試験などを実施した。本発表では、上記内容に加え、2018年度に実施した保守・整備及び技術開発、施設の利用状況について報告する。