FRPI022  電子加速器  8月2日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 10:50-12:50
KEKのコンパクトERLでのビームコリメータと60 pC電子ビームに対するウェーク場評価
A wake fields evaluation for beam collimators and the 60 pC electron beam at the Compact ERL at KEK
 
○田中 織雅,中村 典雄,帯名 崇,谷本 育律,宮島 司,島田 美帆(高エネルギー加速器研究機構)
○Olga Tanaka, Norio Nakamura, Takashi Obina, Yasunori Tanimoto, Tsukasa Miyajima, Miho Shimada (High Energy Accelerator Research Organization, KEK)
 
高強度荷電ビームがコリメータのロッドのような狭いアパーチャの場所を通過すると、望ましくないウェーク場が生成されてビームに悪い影響を与える可能性がある。KEKのCompact ERLでは、主にビームハローを取り除くために5つのビームコリメータ(1台は入射部、1台は合流部、3台は周回部)を使用している。このコリメータは、半径7 mmの銅製の円筒形の4本のロッドで構成されていて、ビームチェンバーの上下左右から独立して挿入することができる。これらのロッドにはテーパーはなく、ビームのバンチ長は通常数ps以下と短い。我々は2つのビームに対するコリメータの影響、即ちコリメータの形状と抵抗率に起因する横方向ウェーク場によるビームのエミッタンス増加と縦方向ウェーク場によるビームのエネルギー損失を調べた。コリメータの縦・横方向のウェーク場はCSTシミュレーションによって評価した。ここでは、評価した縦・横方向の各ウェーク場とそれらによるビームへの影響について報告する。