FRPI006  加速構造  8月2日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 10:50-12:50
RANSⅢ用500 MHzRFQ線形加速器の高周波特性試験
RF measurements of 500 MHz-RFQ linac for compact neutron source RANSⅢ
 
○池田 翔太,小林 知洋,大竹 淑恵(理研),林崎 規託(東工大)
○Shota Ikeda, Tomohiro Kobayashi, Yoshie Otake (RIKEN), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo tech)
 
理化学研究所は、中性子線計測技術の金属材料や軽元素を扱うもの作り現場への普及や、中性子線を用いた大型構造物のインフラ予防保全手法の導入に向け、理研小型中性子源RANS(7 MeV陽子線形加速器+ベリリウムターゲット)が2013年に稼働され、中性子回折計の開発やイメージングの定量評価法の開発により、毎秒10^12 個の少ない中性子発生量においても「定量評価分析をおこなえる技術開発」を世界に先駆けて成功した。 現在は、更にコンパクトで現場利用を目指した小型中性子源としてRANSⅡやRANSⅢの開発をおこなっており、特にRANSⅢでは、車載による可搬利用を想定していることから、加速器システムの小型・軽量化が期待される、3体構造500MHzRFQ線形加速器の開発をしている。 4ベイン型RFQ線形加速器の共振周波数は空洞内径と反比例の関係であることを活かして、RANSⅡ用RFQ線形加速器より2.5倍の 周波数である500 MHzにすることで、空洞断面積が半分程度まで小さくなり、加速空洞の重量も約1/3程度まで軽量化されている。 3体構造500MHzRFQ線形加速器は、これまでに加速空洞の設計・製作を完了している。本発表ではベクトル・ネットワーク・アナライザーにより測定した加速空洞の低レベル高周波特性試験の結果について報告する。