FRPH021  加速器応用・産業利用  8月2日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 10:50-12:50
加速器駆動小型中性子源RANS-IIの開発および立ち上げ状況
Development of accelerator-driven compact neutron source RANS-II
 
○小林 知洋,池田 翔太,大竹 淑恵,池田 裕二郎(理研),林崎 規託(東工大)
○Tomohiro Kobayahi, Shota Ikeda, Yoshie Otake, Yujiro Ikeda (RIKEN), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo Tech.)
 
稼働中の理研小型中性子源システムRANS(7MeV陽子線+Beターゲット)にて得た知見をもとに、移動可能なサイズ・重量を視野に入れた中性子源RANS-II(2.49MeV陽子線+Liターゲット)の開発を行ってきた。今春RANS実験ホール内にRANS-II専用シェルターが完成し、加速器本体の移設が完了した。現在、HEBTおよびLiターゲットステーションの構築を行っている。パルスマイクロ波ECRイオン源とRFQとを連結して低duty加速試験を行っており、約3mA(最大パルス高)の加速ビームを得ている。定格の3%duty運転に移行した場合約100uAの陽子電流が得られ、毎秒約1E11個の中性子が得られる見通しである。発生中性子のエネルギーはコンクリート構造物の診断に適した400-700 keVとなるよう設計されている。また、RANSと比較した場合RANS-IIでは中性子発生方向が前方主体となるため、遮蔽体重量を1/10程度まで軽量化することが出来た。