FRPH010  高周波源  8月2日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 10:50-12:50
KEK電子陽電子入射器における高周波源および導波管高周波窓の運転保守
Maintenance Activity of RF System and RF Windows in KEK Electron-Positron Linac
 
○馬場 昌夫,東福 知之,今井 康雄,熊野 宏樹,諸富 哲夫(三菱電機システムサービス株式会社),明本 光生,荒川 大,片桐 広明,川村 真人,設楽 哲夫,竹中 たてる,中島 啓光,中尾 克巳,夏井 拓也,福田 茂樹,本間 博幸,松本 利広,松下 英樹,三浦 孝子,道園 真一郎,矢野 喜治,Qiu Feng,松本 修二(高エネルギー加速器研究機構)
○Masao Baba, Tomoyuki Toufuku, Yasuo Imai, Hiroki Kumano, Tetsuo Morotomi (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd.), Mitsuo Akemoto, Dai Arakawa, Hiroaki Katagiri, Masato Kawamura, Tetsuo Shidara, Tateru Takenaka, Hiromitsu Nakajima, Katsumi Nakao, Takuya Natsui, Shigeki Fukuda, Hiroyuki Honma, Toshihiro Matsumoto, Hideki Matsushita, Takako Miura, Shinichiro Michizono, Yoshiharu Yano, Feng Qiu, Shuji Matsumoto (High Energy Accelerator Research Organization (KEK))
 
KEK電子陽電子入射器は、最大で7GeVの電子および4GeVの陽電子を生成・加速する能力を持つ線形加速器である。2018年度中は約5,300時間運転された。 この加速器は、現在、入射部とそれに続く59台のRFユニットから構成され、高周波源として総数60台の大電力Sバンドクライストロンが、また高電圧スイッチとして60台のサイラトロンが使用されている。 現在設置されているクライストロンの平均運転時間は約65,000時間である。2018年度にも集束電磁石からの水漏れなどのトラブルにより、6台が交換された。(このうち3台のクラストロン自体は健全なので別の電磁石と組み合わせて今後も使用する。)2018年度にはそれまで休止していたユニットを復元させたために 1台が追加され、使用総数が60台になった。 現在設置しているサイラトロンの平均運転時間は約34,000時間である。2018年度はキープアライブ電流低下などのトラブルにより4台が、また停止期間中に実施する重要ユニットの事前交換(定期的交換)により7台、計11台交換された。 クライストロンから加速管へ至るマイクロ波搬送路の途中に設置されている導波管高周波窓の平均運転時間は約84,000時間である。2013年長期メンテナンス後から2018年までの期間で真空漏れ等のトラブルによる高周波窓の交換は無かった。 本稿ではクライストロン,サイラトロン,導波管高周波窓に関する統計及び高周波源に関する不具合事例と運転保守について報告する。