WEP126  加速器応用・産業利用  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
テーブルトップPET用RI製造装置の開発
Development of tabletop RI making equipment for PET
 
○依田 哲彦,福田 光宏,神田 浩樹,嶋 達志,高久 圭二,森田 泰之,武田 佳次郎,原 隆文(阪大RCNP)
○Tetsuhiko Yorita, Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Tatsushi Shima, Keiji Takahisa, Yasuyuki Morita, Keijiro Takeda, Takafumi Hara (RCNP, Osaka Univ.)
 
PET薬剤などで利用される短寿命RIは通常サイクロトロンで得られる十数MeVのエネルギーの陽子ビームにより生成される。近年の加速器の研究の推進により1時間当たりのそのRIの生産能力は数GBqと非常に大きなものである。一方、導入コストは非常に高いものである。 ここで、PET薬剤のための短寿命RIを生成する新たな手段として核融合反応である3He+D→p+4Heを利用することを考えた。この核融合反応の結果放出される14.67MeVの陽子を利用するとRI生産能力はサイクロトロンに及ばずとも、導入コストの低減と装置の小型化により研究室レベルで気軽に使用できるRI製造装置の実現が期待される。この核融合反応自体は古くから知られているもので、恐らくは過去にもこの反応を使ったビーム生成装置の検討がなされたであろうが、反応率の低さが足枷であったであろうことは想像に難くない。 今回、PET関連の研究に耐えうる量のRI製造を3He+D→p+4He反応により実現できる装置の実現を今一度目指す。そのため、大強度3Heビームイオン源及び高耐熱の重水素標的、そして生成した陽子を資料に照射させる窓構造などについて開発検討を行った。講演ではその詳細について報告する。