WEP081  ビーム診断・ビーム制御  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
電子バンチ長評価を目指した放射光による2光子干渉計測システムの構築
Construction of two-photon interferometry measurement system for synchrotron radiation aiming at evaluation of electron bunch length.
 
○野津 庄平(広島大学),松葉 俊哉(広大放射光),川瀬 啓悟(量研)
○Shohei Notsu (Hiroshima Univ.), Shunya Matsuba (HSRC, Hiroshima Univ.), Keigo Kawase (QST)
 
インコヒーレントなパルス光による2光子干渉は、対称な干渉光学系における2つの経路の同時計数において、入力放射光の時間形状を反映した応答を示すことが東大物性研やKEKにおける先行研究により示されている。本研究では、広島大学放射光科学研究センター(HiSOR)の蓄積リング中の電子バンチ長を評価することを目指して、2光子干渉計測システムを構築している。干渉計へ入射された放射光は、スプリッターキューブによって2つの光に分けられ、それぞれの経路を通って互いに合流し、2つの検出器に入射する。片方の光路長を変えることで入射してきた光の出力信号から同時計数率の変化を測定し、その値をグラフ化して、理論値と比較、フィッティングをすることにより、電子バンチ長を求めることができる。検出器には光電子増倍管を使用するため、新たに高圧電源を構築するところから始め、干渉計をスプリッターキューブとプリズム、ミラーで作成し、He-Neレーザーを用いた光学系のアライメントを実施している。アライメントが終了次第、HiSORにおいて、放射光による計測を実施する予定である。本発表では、本研究の進捗状況や現在検討している点などについて報告する。