WEP001  電子加速器  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
超伝導加速空洞に用いる低コストニオブ材の検討
Investigation of low cost niobium materials for SRF cavity
 
○道前 武,梅森 健成(KEK),岡田 貴文(総研大),渡邉 勇一,山中 将(KEK)
○Takeshi Dohmae, Kensei Umemori (KEK), Takafumi Okada (Sokendai), Yuichi Watanabe, Masashi Yamanaka (KEK)
 
現在ILC計画実現の為、建設コストの削減が求められている。KEKの空洞製造技術開発施設(CFF)ではILCに用いる超伝導加速空洞を製造しており、空洞材料の面からコスト削減の問題に取り組んでいる。CFFでは2種類の低コストのニオブ材を用いて3セルの空洞をそれぞれ2台ずつ製造し、その性能評価を行った。1種類目の材料は低RRR、高Ta含有のニオブ材を2回溶解した後(通常は5回程度)、鍛造・圧延したものでこれをセル部分に用いた。もう一種類はRRR<300、高Ta含有のニオブインゴットから直接スライスしたニオブ板(Large Grain材:LG材)をセル部分に用いた。完成した空洞の性能評価を行った結果、LG材を用いた一つの空洞は40MV/mを超える加速勾配を達成し、Q値もILCの要求値を満たすことが出来た。本発表では、使用した材料の詳細及び性能測定結果に関して詳細を報告する。