WEOM09 電磁石と電源1 8月8日 特別会議室2 18:10 - 18:30 |
Single Stretched Wire法を用いたSuperKEKB最終収束超伝導四極磁石の磁場測定 |
Magnetic Field Measurement of Final Focusing Superconducting Quadrupole Magnets with Single-Stretched-Wire Method |
○植木 竜一,有本 靖,大内 徳人,大澤 康伸,川本 崇,増澤 美佳(KEK),Joseph DiMarco(Fermilab) |
○Ryuichi Ueki, Yasushi Arimoto, Norihito Ohuchi, Yasunobu Ohsawa, Takashi Kawamoto, Mika Masuzawa (KEK), Dimarco Joseph (Fermilab) |
SuperKEKB加速器は8×10^35 cm-2s-1の高いピークルミノシティを達成するため、電子および陽電子ビームを数十ナノメートルまで絞り衝突させる「ナノビーム衝突方式」がとられている。このときビームをナノサイズまで絞る役割を担うのがビーム最終収束超伝導電磁石システム(QCS)である。QCSは55台の超伝導電磁石から構成されており、衝突点の左右に配置されたクライオスタット内に分割して組み込まれている。電子・陽電子ビームは、各クライオスタットに4台ずつ設置されている超伝導四極電磁石によって鉛直方向のビームサイズ約50 nmまで収束される。しかし、この四極電磁石に設置誤差すなわち四極磁石の磁場中心とビーム軸とのずれがあるとビーム軸上に二極磁場成分が発生し、ビームは不要なキックを受ける。この磁場中心のずれは超伝導補正磁石によって補正可能であるが、その電流値を決めるために超伝導四極磁石の磁場中心のずれを0.1 mmの精度で知る必要がある。しかし、超伝導電磁石はクライオスタットの内部に設置されており外部からその機械的中心を見ることができない。そこで我々はSingle-Stretched-Wire法を用いて四極磁石の磁場中心の測定を行った。本発表では、クライオスタット内の超伝導磁石の位置を精度よく測定するための測定器のアライメント方法および磁場測定方法の詳細を報告する。 |