THP118  真空  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
KEK電子陽電子入射器パルス偏向電磁石用ステンレス製チェンバーの検討
Experimental study of stainless steel chamber for a pulsed bending magnet of the KEK e-/e+ injector linac
 
○柿原 和久,紙谷 琢哉,惠郷 博文,横山 和枝,田中 窓香,夏井 拓也,榎本 嘉範,清宮 裕史,佐藤 政則,飯田 直子,吉田 光宏,肥後 壽泰,峠 暢一,古川 和朗(高エネ研),鈴木 和彦,木村 康一(三菱電機システムサービス(株))
○Kazuhisa Kakihara, Takuya Kamitani, Hiroyasu Ego, Kazue Yokoyama, Madoka Tanaka, Takuya Natsui, Yoshinori Enomoto, Yuji Seimiya, Masanori Satoh, Naoko Iida, Mitsuhiro Yoshida, Toshiyasu Higo, Nobukazu Toge, Kazuro Furukawa (KEK), Kazuhiko Suzuki, Koichi Kimura (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd.)
 
パルス電磁石に使用されるビームチェンバーはセラミックス製が一般的である。速い繰り返しの交流磁場中に金属製チェンバーを置くと、渦電流が発生することによるチェンバーの発熱や新たな磁場のビームへの影響が懸念されることが主な理由である。しかし一方でセラミックスチェンバーの場合でも、1)製作上の歩留まりが悪いことにより納期が長期化し不確定、2)必要な板厚が金属製に比べて厚くなることによる関連機器の大型化、3)機械的強度への不安、4)高価格、等いくつかのデメリットもある。KEK電子陽電子入射器ではRF電子銃からのSuperKEKB-HER用電子ビームと熱電子銃からのSuperKEKB-LER用一次電子ビームが合流する場所に設置された偏向電磁石をパルス化するにあたり、チェンバーをステンレス(SUS316L)材で製作することを検討した。最終的に設置するものの構造仕様を確定するため、試作した水冷ステンレス製チェンバーとパルス電磁石を用いた発熱、応力、磁場、真空に関する測定及び計算結果について報告する。