THP107  レーザー  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
半導体レーザーアレイを用いたレーザーコンプトンガンマ線源の検討
Study of laser Compton gamma-ray source using laser diode array
 
○天野 壮,吉川 大久,宮本 修治(兵庫県大)
○Sho Amano, Taku Yoshikawa, Shuji Miyamoto (Univ .of Hyogo)
 
ニュースバルのレーザーコンプトンガンマ線の高出力化を目的として、高出力半導体レーザーアレイ(Laser Diode Array; LDA)を用いた側面励起による生成ガンマ線量について計算したので報告する。従来レーザーコンプトンガンマ線は、相対論的電子ビームに逆方向からレーザーを入射して正面衝突で光子を散乱させて発生させていた。この方式だと配置できるレーザーは一台に限定されるので、発生ガンマ線の高出力化には、この一台のレーザーを、高ビーム品質を保ったまま高出力化するしかなかった。しかし、これには限界がある。そこで本研究において、電子ビームの進行方向の真横から複数個のレーザーを配置して生成ガンマ線の出力スケールアップ則が確立できないか考えた。ガンマ線量を予測するため側面励起用の計算コードを開発した。用いるレーザーは小型で数10W出力が可能なGaAlAs LDAとし、計算に必要な出力・波長スペクトル・空間特性(パターン、発散角、M2因子)を実測した。この測定結果を使ってニュースバルBL01での実験を想定してシミュレーションを行った。その結果、ミラー共振器エンハンスメントとの併用により、現状のニュースバルガンマ線量を一桁上回る10^8photons/secが得られ、その線量はLDA個数に比例して増加できる事が示せた。